不況下でITによる主役交代と、業態転換に生き残りを賭けた民間企業

情報革命もデフレの原因の一つ

日本の失われた20年。

 

前半の10年はバブル崩壊による株価下落、逆資産効果発生による消費の落ち込み。

 

地価下落による銀行の不良債権増大とそれに伴う貸し渋りによる中小企業の倒産。

 

さらに銀行の破綻がつづいたことで、破綻銀行をメインバンクとしていた企業が存続の危機に見舞われることになった。

 

黒字倒産も起こり始めたから、超一流企業も優良企業もいつ倒産するやも知れぬ事態に。

 

そこで生き残りをかけて企業はコスト削減に励むが、世界一高い労働コストを前提にした企業存続には無理があり、とうとうリストラによる人員削減に踏み切りだした。

 

倒産やリストラによって失業率も上昇し始め、消費者はユニクロやダイソーやドラッグストア、ディスカウントストアなどが提供する安い商品に群がり始め企業側も安売りや低価格帯商品の販売に力を入れざるをえなくなった。

 

これによってデフレ・スパイラルが発生したわけだが、さらに90年代後半からは徐々にIT革命(情報革命)によるデフレ圧力も加わってきた。

 

つまりIT(情報技術)の発展によるコスト削減と、そのコスト削減によって仕事を失った企業の倒産である。

 

一例を挙げると、デジタルカメラが普及したおかげで、フィルム式カメラやフィルム、写真を扱う事業は業績が悪化しこれらの企業は業態転換に成功するか倒産するかの二択を迫られることになった。

 



不況下で進むカメラメーカーの業態転換

電子カメラは、1981年にソニーが「マビカ」という電子スチルカメラを発表したところから始まった。

 

80年代後半からは富士フイルムがデジタルカメラを世界初で発売し、90年代末にはコンパクト・デジカメの競争が始まった。

 

最初は玩具のようなモノだったが性能もよくなり、楽しむには十分な画像が取れるようになった。

 

さらに2000年末にはJフォンが携帯電話にカメラを搭載し「写メール」という名前で画像を送ることが流行り、フィルム式カメラには出来ないデジタルカメラのメリットが知れ渡ってしまった。

 

つまり現像しないと見ることが出来ないフィルムカメラと比べて、デジカメや写メールは、すぐに見ることが出来る。

 

さらにデジタルの性質として、いくらでもコピーできるし、ネットを使えば地球の裏側にでも、ほとんどコストゼロですぐに送れる。

 

そしてデジカメの性能が上がってきれいな画像が撮れるようになってきたもんだからフィルム式カメラや写真産業はお手上げである。

 

そうしてミノルタのカメラ部門ははソニーに譲渡され、キャノンやコニカはコピー機やプリンタなどを作る会社になった。

 

ペンタックスやオリンパスに至っては、なんと内視鏡(胃カメラ)のメーカーに変わってしまったし、写真フィルムの富士フイルムはいつのまにやら化粧品メーカーになった。

 

90年代後半の日本の民間企業はこうして、コスト削減と業態転換に必死で取り組んでいたわけだ。

 

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