AKB48が拓いた、地域アイドルマーケット

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東京秋葉原でスタートしたAKB48。

 

名古屋・栄にSKE48、大阪・難波にNMB48、福岡・博多にHKT48。

 

また「AKB48の公式ライバル」として東京には乃木坂46も誕生した。

 

さらにインドネシアにJKT48、台湾・台北にTPE48、中国・上海にSNH48と、姉妹グループを拡大中。

 

アイドルグループを育てたいというオジサン達と、アイドルになりたいという女の子たちの夢が、国境まで越えてアジアに広がっていく。

 

その経済規模は200億円とも300億円とも言われているが、波及効果は恐らくその何倍にもなるだろう。

 

というのも名古屋のSKE48の成功によって「東京でなくても、アイドルグループが成り立つ」ということを証明してしまったからである。

 

今までも、地方発信のアイドルグループはいくつも存在したが、ことごとく失敗に終わっていたから、みんな無理だと思いこんでいた。

 

ところが東京や大阪と比べて経済規模が小さな名古屋で成功したものだから、名古屋でできるなら、ウチでもできるかも、ということで、地方の大手スポンサーが手を挙げ始めた。

 

「地元密着のアイドルグループなんて、成り立つはずがない」…と言う従来の認識から、「やり方次第で、成り立つ」…という認識に変わったのだ。

 

「不可能だ」というところから「可能だ」という認識に変わったら、「じゃあやってみよう」と言う風に物事は進んでいく。

 

そして新しい地域マーケットが誕生した。

 



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アイドル不毛の地・大阪にNMB48誕生!

2008年に名古屋・栄で結成されたSKE48。

 

AKB48の最初の地方展開である。

 

SKE48のメンバーは愛知県を中心とする東海地域の出身者がほとんどで、その多くが東海地域を中心にアイドル活動を行っている。

 

SKE48は、松井珠理奈・松井玲奈、いわゆる『W松井』の人気もあってAKB同様、徐々に地元ファンを増やして行き、今や数十万枚ものCDセールスを誇る人気アイドル・グループに成長した。

 

特に松井玲奈さんなどは、グループ結成当初は地味な存在で、歌もダンスもさほど注目されもされなかった。

 

しかし当初こそ最後列に並んでいただけだったのだが、「現代の巫女さん」的な魅力でジワジワと頭角を現し、今やAKBのトップメンバーにも匹敵する人気者となった。

 

SKEの人気は東海地方のみならず、関東ローカルでも冠番組が作られ、今や全国に認知された感がある。

 

そしてこのSKE48が成功したことが、地域に眠る潜在マーケットを顕在化した。

 

「東京でなければアイドルビジネスはできない」そういう幻想を打ち砕いたのだ。

 

東京でなくても「やり方次第」だとわかれば、有力企業はドンドン手を挙げる。

 

そしてまず手を挙げたのが、大阪に本拠を置くお笑いの吉本興業だ。

 

アイドル不毛の地と呼ばれる大阪で本格的にアイドル育成に取り組むことを決意。

 

そうして誕生したのが大阪難波に本拠を置くNMB48である。

 

NEXT:NMB48はなぜいきなり売れた?


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