フィンランド教育には種も仕掛けもある。
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学力世界一のフィンランド。
実は1人当たりGDPも日本より多く、ダボス会議で有名な世界経済フォーラムでも国際競争力が2001年から4年連続で1位。
つまり学力をとっても経済をとっても、日本より先を行くヨーロッパの国である。
このフィンランドの教育がどのようなものか、興味津々であるが非常に全体像がわかりにくい。
というのもフィンランドの教育について書かれた初期の本には美辞麗句ばかり踊っていてにわかには信じられない。
、「競争をやめたら世界一になった」とか「学校間格差がない」だとか、我々日本人には想像できないようなイメージで語られることが多かったからだ。
特にウラがあるのが
- フィンランドでは学費・教材費・給食はタダ。
- 少人数制の平等教育で落ちこぼれを作らない。
- 学校間格差がないので受験戦争がない。
これは一見すばらしいことのようではあるが、「え、どうやったらそんなことが可能になるの?」と思うような話ばかりである。
で、色々調べてみるとやはりウラがある。
つまり
★学校間格差がなく受験戦争がない→でも内申点を上げて普通科高校へ行くために中3で留年する生徒が3%もいる。
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フィンランドの教育思想は日本と全く違う
フィンランドの義務教育では、学費や給食費、教材費や文房具、5キロ以上遠方から通う場合は、通学費なども支給され、ほとんど無料で教育が受けられる。
しかしそのウラには23%もの消費税や20%以上の所得税など、重い税負担がある。
落ちこぼれが少ないとは言うが、実は学力がない子供は学校に入れないし義務教育でも留年させる仕組みである。
学校間格差がないとは言うが、人気のある学校と人気のない学校があり、良い学校にはいるために中学卒業を1年間延期して、10年生をやる子供が3%もいるという。
フィンランドの教育は素晴らしいと言うが、実はそれにはこういう種も仕掛けもあって、実は日本よりはるかに厳しい教育制度だ。
あまりにも日本と違うので、一冊本を読んだくらいでは、フィンランドの教育制度の全貌はわからないのも当然か。
なのでフィンランド教育の全体像をつかみ、俯瞰するために何冊か本を読んでみることにした。
主に参考にした本は次の4冊だ。
それぞれどのような本であるか、次で簡単に説明しておくことにしよう。
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フィンランドの教育制度のだいたい