産業革命によってもたらされた富とは

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産業革命による工業化は、人類に巨大な富をもたらした。

 

というのも今の我々には、200年前の王侯貴族でもできなかったようなとんでもない欲求でも満たせるようになったからだ。

 

先進国や中進国の住民の多くは、冷暖房完備の部屋に住んでいる。

 

夏でも冷たい飲み物やアイスクリームを毎日のように飲み食いしているし、病気になってもたいていの場合、苦痛の軽減や延命が可能である。

 

そして日本のどこの街にでもいるような普通の会社員でも、お金を貯めれば、地球の裏側まで旅行に出かけることができる。

 

凱旋門が見たくなったらフランスまでたったの13時間。

 

本場のイタリア料理が食べたくなったら、イタリアまで14時間。

 

日本の裏側になるブラジルやペルーまでだって、一日かかるかどうか。

 

200年前なら、イギリスやスペインの王様でも、そんなど贅沢なことはできなかった。

 

中国の皇帝でも、イタリア料理を食べにイタリアに行くなんて、簡単に叶えられる話じゃなかったはずだ。

 

考えてみれば我々はもう、とんでもない世界に生きている。

 

こんな大変革の淵源が300年前の産業革命であり、工業化って事なのだ。

 



キーワードは、「標準化」「専門化(分業)」「規模の極大化」

300年前にイギリスで起こった産業革命による工業化で、人類は途方もない富を獲得することになった。

 

おかげで先進国や中進国の住人は、冷暖房が整った快適な環境で暮らし、電気機器や水道などの文明の利器によって、健康的な暮らしができるようになった。

 

それどころか、200年前の王侯貴族でもできないような大旅行でも、庶民がお金を貯めれば出かけられるような贅沢もできるようになった。

 

じゃあ産業革命によってなぜ、こんなとんでもない事ができるようになったのか。

 

産業革命の最初のキーワードは、標準化と専門化(分業化)、そして規模の極大化だ

 

産業革命後の工業では、一流の職人でなければできなかった作業を、工程を細かく分け、各工程を標準化・専門化して大量生産することが基本になった

 

その結果、一人の職人だけでは到底作れないような素晴らしい商品や貴族や豪商でなければ高価で手にできなかったような商品を、考えられないくらい安い値段で、考えられないくらい大量に供給できるようになった。

 

これって、ものすごく凄いことである。

 

というのもたとえば、自動車を作る技能を誰一人として持っていなかったとしても、部品を集めて、組み立てたり溶接できる人を集めれば、それでなんと誰にも作れない高価な自動車ができあがってしまうわけだから。

 

飛行機だってロケットだって、テレビだってパソコンだって同じ事。

 

「こういうモノが欲しいな」と思えば、部品を集めて組み立てればよいってことだ。

 

実際今は、テレビだってパソコンだって自動車だって、そうやって作れる。

 

一人乗りの飛行機くらいでも、組み立てキットで作ることができる。

 

そして産業革命は、あふれるほどの物資・商品を供給するだけでなく、我々の生活スタイルや文化、働き方や価値観をガラッと変えたのだ。

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