労働なきところに富が生まれる時代

知識さえあればタダみたいな費用でできる

情報社会は、無給・無報酬のプロシューマ活動が新しい世界を切り開く世界だ。

 

誰に言われたのでもなく、誰に命令されたのでもなく、自分のやりたいことを実現させようと始めたことが、周囲のモノをどんどん引き寄せて、大きな価値や富をドンドン作り出す。

 

フィンランドの大学生が作ったリナックスは、自分が使うために作り始めたモノであり、それを無料で公開することによって、多くの賛同者を集め、ドンドン高機能になっていった。

 

そしてIBMなどの大企業も開発に参加するようになり、企業が使うサーバーコンピューターのOSはもちろん、スーパーコンピュータ用のOSとしても、携帯電話のOSとしても利用できる水準に達した。

 

同じ時期には、似たようなプロジェクトがたくさんあったが、1から作って他の企業との特許争いが生じなかったおかげで、いまでは先進国も途上国も利用料無料のリナックスでコストを抑え、パソコンとインターネットの爆発的普及に寄与している。

 

同様のことが、様々なツールの開発で起こっていて、データベース・ソフトやWEBサーバ、プログラミング言語開発、ブログ・ソーシャルネット用プログラム、ネットショップ・プログラムなども、無料で充分使えるモノがたくさんある。

 

コンピューターやプログラムに関して多少の知識があり、マシンや通信回線などのハードウエアさえ揃えれば、あとは無料でコンピュータ・サービスが使える時代になっているのだ。

 



労働なきところに富と価値が生まれる時代

こういうプロシューマ活動は、労働ではない。

 

ボランティアでもない。

 

労働でもボランティアでもないところから富や価値がドンドン生み出されるのだから、これは革命だ

 

経済学の父と呼ばれるイギリスの吃音の経済学者アダム・スミスは、商品の価格は、投入された労働量によるとした労働価値説を唱えた。

 

ところがこうやって、労働でもボランティアでもないところから、富や価値がドンドン生まれてくるのだから、経済学者の予想が当たらなくなったのも無理はない。

 

こういった前代未聞の事が起こった原因は、もちろん「知識」の性質に寄るものである。

 

アダムスミスに始まった近代の経済学は、土地や機械などの有形の資本を利用して労働という人間の作用が加わったことで価値が生まれるとする。

 

それまでは金銀や宝石などに価値があるものだと考えられてきたが、そうではなくて、物質に働きかけて商品にしたから価値が生ずる。

 

だから土地や機械など、利用できる資本や労働力の量や質によって、作られる商品の量や価格に様々な制約が生じるわけである。

 

ところが「知識」というモノは物理的な制約がない上、いくらでもコピーして使えるモノであるから、有用な知識は、いくらでも富や価値を生むことができる。

 

借り物でも知恵は知恵、と言うが、タダで提供されたモノは、含まれる労働価値はやぱりゼロなのである。

 

タダほど怖いモノはない…というのは、有形の有限なモノに関してであって、無形のいくらでもコピーできるモノに関しては、当てはまらない。

 

もちろん無料のモノを使って何か起こっても、責任は自己責任だから、それが怖いというのなら、基本的には同じ事ではあるが。

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