産業社会の重要インフラとは

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日本復興,トフラー,プロシューマ活動

社会は様々なインフラによって成り立っている

 

インフラとは、インフラストラクチャーの略であるが、下部構造という意味で、社会に必須のモノである。

 

たとえば水道と下水道、これがなければ広い地域に大勢の人間が住むことはできない。

 

いくら広大な平地があったとしても、砂漠で水がない場所では人間は生きられないし、下水道がなければ汚物がドンドンたまっていく。

 

それから食糧などの物資の供給路。

 

外部に通じる道路や港がないと、交易ができないので、モノの過不足を解消することができなくなり、生活ができなくなる。

 

世の中には自給自足幻想のようなモノがあって、自給自足が一番良い状態だと唱える人も多いだろうが、自給自足できる土地など、今の世の中には一つもない

 

たとえば農村が自給自足できているように言う者もいるが、農村では医者を養成することもできないし、エネルギーも自給自足できない。

 

凶作になれば餓死者が出るのは実は農村だけだが、農村が自給自足社会なら、自給自足とは死と隣り合わせの社会ってことになる。

 

現代では農村は車が亡くては成り立たない社会であり、道路や港湾がなければ農村も立ちゆかない。

 

そのほかにもインフラとしては、学校、病院、工業用地、公営住宅、橋梁、鉄道路線、バス路線、電気、ガス、電話…などが挙げられる。

 

文明社会というのは、こういう様々なインフラを基盤として成り立つものであるが、情報社会に突入して、新たに社会インフラとなったのがインターネットである。

 



インターネット復旧を怒鳴ったヤツがいなかったことが日本の危機

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情報社会の最重要なインフラは、インターネットである

 

インターネットなしに情報社会はあり得ない。

 

パソコンでも携帯電話でも、インターネットにつながらなければ、価値は1割以下である。

 

最近は電話もインターネット回線(IP接続)を使う場合もどんどん増えてきたので、ネット回線がつながらないと電話もつながらなくなる

 

インターネットとは、知識や知恵を運ぶ大動脈で、決して途絶えさせてはいけない。

 

インターネット回線が途絶えると、情報社会の富はすべて消え失せてしまう。

 

というのも情報社会とは、基本情報を共有してそれをみんなで議論したり、気づかなかったことを指摘してもらったりして知識をどんどん知恵に変えていく社会だからである。

 

だから震災時に最初に回復を目指す必要があったのは、インターネットのハズであった

 

ところが私がテレビを見ていた限り、そのことを強調したコメンテーターはいなかったし、インターネット回線の復旧を毎日催促していたコメンテーターもいなかった。

 

インターネット回線さえつながっておれば、どこで何が起こっているのか、何が不足していて、どんな状態なのか、すぐに現地の者が伝えていたはずだった。

 

ところがインターネット回線の復旧が遅れたために、何日たっても地域それぞれの情報が世間に知られず、地震の発生後、一週間も後になって被害の大きさが分かった地域もたくさんあった。

 

インターネット回線の復旧を最優先で進めておれば、助かった命が何倍もあったはずである

 

インターネットが最重要のインフラであることを、日本の行政やマスコミがほとんど認識していないことこそ、実は日本の最大の危機である。

 

情報社会への無理解が現在の「失われた20年」の最大の原因なのかも知れない。


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