貴族政と寡頭政

古代ギリシャの大哲人アリストテレスは国の統治の方法を6つに分類した。

 

まず統治者の数に着目し、統治者一人の政治体制(政体)を王政・君主政僭主政に分けた。

 

王政とは国王を何らかの方法で選び王が国を統治する仕組みである。

 

王様を選ぶ方法はさまざまで、国王になるための資格も特になく、古代は外国人でも奴隷でも国王や皇帝になった。

 

もう一方の僭主政とは、僭主(せんしゅ)と呼ばれる影の実力者が、国の政治の実権を握って国を動かしてしまうような政治体制だ。

 

貴族(軍人)の中から飛び抜けた実力者が現れたり、ビジネスで成功して政治を裏から操るような、そんな政治体制が僭主政である。

 

僭主は合議制を好まず独裁に走る傾向が強かったため、アテネなどでは僭主になりそうな危険人物を投票で選んで、10年間国外に追放するための陶片追放という制度もあった。

 

少数支配の政体
統治者が2人以上の少数である政体には貴族政寡頭政(かとうせい)がある。

 

貴族政というのは貴族が集まって合議して政治を行う方法で、国防の主力であった貴族たちが国の行方を議論した。

 

もう一方の寡頭政は、複数の実力者によって政治の実権が握られている政治体制のことを言う。

 



ポリティアと民主政

寡頭政は複数の実力者による政治だ。

 

寡頭政では複数の実力者が登場し、勢力争いをしつつ政治の実権を握る。

 

実権を握るのは貴族の場合もあるし、軍人の場合もあるし、政治家一族の場合もあるし、経済力のある一族など、様々だ。

 

アリストテレスによると寡頭政というのは貴族政が堕落したものだという認識だったようだ。

 

だが寡頭政は都市国家やリーダーたちが連合していくと自然に生まれる政体でもあるという。

 

だから共和政であっても民主政であっても、寡頭政の状態になるのが普通なのかも知れない。

 

たとえばEU(ヨーロッパ連合)だって、各国の権利は同等なはずだが、結局ドイツとフランスという二つの国が、EUを仕切るという形になっているし。

 

多数支配(統治者が多数)の政体
統治者が多数の政治体制には、ポリティア民主政がある。

 

ポリティアというのは、定義がもう一つハッキリしないが、民主政と貴族政が相互に補完する混合政体ということらしい。

 

一方、民主政とは、アリストテレスによると堕落した姿である。

 

詳しいことはまた先で述べられているので、取りあえずここではアリストテレスの分類だけ頭に入れておくべしと言うことになる。

 

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