民主主義を再定義する
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民主主義とは何か。
色々調べてみたが、よくわからない。
民主主義を考えるためには、何が民主主義で、何がそうでないのか、言葉の定義がハッキリしないといけない。
つまり民主主義を考えるにはまず、民主主義の再定義が必要なのだ。
たいていの人が「民主主義的」か「そうでないか」を判断できるような、目安がないといけないわけだ。
ところがこれが、なかなか難しい。
何から考えて良いのか見当もつかない。
そこで「民主主義的でないと感じるもの」から、民主主義がどういうモノなのかを炙り出していくという手法を思いついた。
というのも世の中には、明らかに民主主義ではない国や、明らかに民主主義的ではない行為というのがある。
それとは違うやり方がつまり民主主義で、民主主義の雰囲気を言語化するわけだ。
ということで民主主義について、定義していこうと思うわけだが、その前に従来から政治の話でよく使われるいくつかの用語について、簡単にまとめておく。
というのも、政治的なことを考えたり議論するには、よく使われる用語を押さえておかねばならないからだ。
最初は、政治的立場を示す用語の、「右(ライト)」とか「左(レフト)」という言葉だ。
政治的な話が為されるとき、よく「右」とか「左」という言葉が出てくるが、一体どういう意味で、何をさしているんだろうか?
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右翼・左翼とは
政治の話でよく耳にするのが、「右(ライト)」とか「左(レフト)」という用語だ。
この「右」とか「左」という用語は、200年ほど前のフランス議会に由来がある。
当時、議長の右手側に座っていたのは、王党派(おうとうは)というグループで、国王を中心とした政治を主張するグループだった。
彼らは伝統的な慣習や社会観を維持し、「古き良き時代」に戻るべきだと主張していた。
システムなどがうまく動いているか確かめることを「保守(ほしゅ)」というのだが、王党派は国王を頂点に置くシステムが悪いのではなく、それがうまく働いていないのが問題だと考えた。
彼らが議長の右手側に陣取っていたため、「保守派」=「右」「右翼」と言うようになった。
一方、議長の左手側に陣取っていたグループは、国王や貴族などが一方的に政治を行うのではなく、国民の代表からなる議会で、政治を行うことを主張していた。
彼らは古いしきたりや慣習に囚われずに、世の中を新しく変えて行くべきだと主張した。
そのために国王や貴族などが持つ特権をなくし、政治システムを一新することを目指していた。
やり方や仕組みを再検討して新しくすることを「革新(かくしん)」と呼ぶが、革新派のグループは議長の左手側に陣取った。
ここから「革新」=「左」「左翼」と言う風に呼び始めたわけだ。
つまり政治で言う「右」とか「左」というのは、国の政治を誰を中心に行うかという話だった。
王政つまり国王による統治が良い、…と主張するのが「右」「右翼」で、国民に選ばれた議会の政治が良い、…と主張するのが「左」「左翼」だったわけだ。
そして右にも左にも属さないグループや政治家を、ひとくくりにして「中道(ちゅうどう/センター)」と言う風に呼ぶようになった。
ただしこれは100年以上前の話で、現代では、また別の意味で使われるようになっている。