
今回の原発事故で、一番恐ろしかったのは、
東電が情報をほとんど開示しなかったことである。
原子力発電所で重大な事故が起こっているのに、
法律で定められている状態になるまで政府に報告せず、
しかも官邸に1時間以上も遅れる有様。
そしてその後も情報を小出しにして不安を煽り、
政府との合同対策本部を立ち上げるまで、
情報をずっと東電側でコントロールしていた。
これには鈍菅首相すら怒り心頭のようだったが、
確かにもう極刑を考えるべきレベルの問題だ。
というのも情報社会とは、必要な情報を共有することで
社会全体が大きな利益を得る社会だからである。
これは逆に言うと、
必要な情報が公開されず隠蔽されると、
それによって社会全体がとんでもない損害を被ると言うことを意味する。
原子力発電所というのは、核燃料という管理が難しい物質を扱うので、
原発事故は東京電力という一企業の問題ではない。
たとえば今回のように周囲に放射能(放射性物質)がまき散らされると、
健康には全く害が無くても社会問題が発生する。
周辺地域で取れた農作物は、値段も下がるしまず売れない。
不動産価格も暴落し、住宅地の賃料も大幅に下がるから、地域経済が壊滅してしまう。
水道水や海水からも放射性物質が検出されれば、
飲み水にも海産物にも影響が出てくるし、広範囲の住民に損害を与える。
だからこそ原発事故のようなトラブルには、素早く対処する必要がある。
そのために計測できているデータは生データで即時開示し、
専門家からアマチュアまで、よってたかって知恵を出してもらい、
最善の策をアドバイスしてもらって解決するのが、情報社会の掟なのである。