知識そのものを文書やDVDなどのメディアにして売る場合、
知識は秘密にしなければならない。
しかし知識を秘密にすると、今度は売ることが難しくなる。
なぜならなんだか分からないものに大金を払う人は滅多にいないからだ。
知識を商品化して売る場合、大きな矛盾があって、
知識を商品として販売するとき、その知識は秘密にせざるを得ないが、
・知識はデジタル化すると瞬時に何百万人にも配布できる。
・知識は秘密にしておくことが難しく、必ず広がっていく
と言う知識の特性によって、知識が広まった瞬間に価値を失うのである。
みんなが知っている知識は、基本的には売り物にならない。
なぜならすでに持っている知識の価値は、効用がゼロだから。
だから少なくとも顧客が知らない知識でないと、売り物にはならないのだが、
顧客側からすると、既知の知識かどうかは、見せてもらわないと判断できない。
本屋で本を立ち読みして買えるようなシステムならまだいいのだが、
電子データの場合はどうやったとしても、
何らかの形で丸ごとコピーできてしまうので、
知識の売り手は商品のごく一部しか見せることができない。
本当は商品そのものであるノウハウ全部を見せて買ってもらいたくても、
見せたとたん買い手は情報を得てしまうので、見せられないわけである。
となると、
販売される知識は玉石混淆で、ウソもあり時代遅れもありってことになる。
商売の神様やカリスマ経営者が作ったという商売のコツが書かれた電子ファイルを、
何万円も何十万円もお金を出して手に入れて、その情報を見てみたら、
「お客さんを大事にする」と一言書いてあっただけだったら、
たいていの買い手は「バカにするな」「そんなことは知っている」「だまされた」
…などと思うことだろう。
また逆に、中身を公開して好きなだけ代金を払ってくださいという事にすると、
今度はお金を払ってくれる人は、皆無になるだろう。
だから知識そのものを文書やメディアに入れて販売するのは、なかなか難しい話である。
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知識、お前はすでに死んでいる